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2008年10月

2008年10月25日 (土)

ソフトクリーム

 今週はチャイルドラインの皆様からお招きいただき御一緒に勉強させていただきました。そこでの講演を終えて,その後もう1件処理してから,研究室へ戻るには中途半端な時刻となったため帰宅経路の某大手スーパーへ立ち寄ったのですが,苦手なスーツ姿で終日動き回ったものですから無性に喉が渇き店舗内のファーストフードコーナーへ直行してしまいました。
 実は最近の私にとって子連れの御夫婦や若いカップルのエネルギーで溢れるあのファミリー・コーナーは立ち寄るに気後れする「憧れの場所」だったのです。狭いテープルで楽しそうに「たこ焼き」を囲む親子さんに触発されて年甲斐もなく「抹茶ソフトクリーム」なんぞを注文してしまいました。(本当は「Wプチたい焼きソフトクリーム」ってやつに興味があったのですが...。)いい年をしたヒゲづらの初老男がソフトクリームを無心に食している風景がいかに異様なものであったかは御想像にお任せします。
 もちろん,私のソフトクリームを羨ましそうに凝視するベビーカーの女の子をニコニコと,しかし最後まで無視し続けた私がいたことは内緒です。久しぶりに子育て真っ最中の頃を思い出して少し心がワクワクするプチ幸せな時間を過ごしたのでありました。(GP4317)

2008年10月18日 (土)

メンフレこぼれ話(その5)

 皆さんのメンタルフレンド活動が定着してくると活動先の機関(組織)にも大きな影響と変化を与えていくことについて先回はご紹介しましたが,当然のことながら,この活動を通して「先輩・後輩」の人間関係も育てられていきます。
 本学隣接のS小学校では夏休みの「合宿」と冬休みの「お楽しみ会」が学生企画の定番行事になっていて,毎年時期が来ると各グループのメンフレさんたちは本学のホールや空き教室に何日も集まって賑やかに準備を進めています。「この飾り付けに驚く子どもたちの笑顔」を思い浮かべながら,それはもう本当に楽しそうに制作に没等する皆さんの生き生きとした様子が印象的です。
 そうした高まり(準備)の中でイベント当日を迎えるわけですが,もう一つのお楽しみは,少し遅れて会場(学食ホール)入りする私の目に飛び込んでくる,県内各地から駆けつけてくれた卒業生諸氏の姿です。緊張で司会の声も震え勝ちな現役メンフレに混じって,少し遠慮気味に,でも自信にあふれた動きで例年通りの段取りをアシストする先輩の存在はとても頼もしい援軍として私の目に映ります。そして,この先輩・後輩の協力関係は予定のメニューを消化した和やかな昼食会(500円弁当)での「さすが先輩!」「イヤ,君たちこそ!!」という一体感に溢れたやり取りでピークを迎える訳です。もちろん,その後に決まって始まる先輩メンフレさんの「職場話」とそれに目を輝かせて聞き入る在校生の間に割って入るような野暮な私ではありません。
 このようにして毎年繰り返される先輩後輩関係の中にこそ,講義室では伝え切れない「なにか」が存在し,そこで引き継がれる「なにか」が今年もまた県内各地の先輩を「青陵」(メンフレ)へ集結させてきたのでしょう。このブログ記事が公開される明日はまた本学「青空祭」の当日です。在校生さんが準備した「現代GPメンフレコーナー」にも,きっと何人かの先輩が顔を出してくれることでしょう。明日天気になぁ〜れ!! (GP4317)

2008年10月11日 (土)

オレ オレ

Furikome
 東京都では振り込め詐欺防止の一斉取り組みが始まっているようですが,我が家にも「オレオレ」詐欺の電話がかかってきました。内容は「(相手)オレだけど,今おばあちゃん一人なの?」「(祖母)あれ,孫の○○かい?」「(相手)うん○○だ。交通事故起こしちゃって午後3時までに50万円必要なんだ」という定番のものだったそうです。電話を受けた祖母の話を丁寧に再現すると,それはもう完璧に相手の話と心の動揺を先取りした応答で「あれは絶対に孫の○○に違いなかった。今でも信じられない。」ともう祖母はすっかり興奮気味です。

 確かに彼らは電話一本で見ず知らずの「人の心」に瞬時にアプローチするスキルを身につけたプロ集団です。きっと我が福祉心理学科の教員なんぞ(失礼!!)には遠く及ばない「修羅場」をくぐり抜けて来た一人一人なのでしょう。もちろん彼らの行為を肯定するものではありませんが,あの才能を人生の表世界で花開かせたらみんな味のある名カウンセラーになれるだろう?などと思ったりしてしまいます。

 白昼堂々,人の心を見事に操作するプロ集団の手口に「心を商品化する心理学ブーム」という痛烈な批判を思い出して心落ち着かない思いでもあります。明日はあなたのお宅に?皆様くれぐれも御用心あれ。(GP4317)

2008年10月 4日 (土)

風の盆

 もう,終わって1ヶ月も経ちますが,毎年9月1・2・3日の3日間はあこがれの「越中八尾 おわら風の盆」の開催です。この期間の八尾町(富山県)は胡弓の響きにのせて三日三晩「おわら節」が歌い踊られます。私は全くのオフ・シーズンに町並みを散策したことはありますが風の盆当日にはまだ行ったことがありません。でも,その時に持ち帰った和菓子(これが結構いけるのですが)の包み紙に印刷してあった「おわら節」の有名な一節が大変気に入っています。

 それは「浮いたか瓢箪(ひょうたん) 軽そに流るる 行く先ぁ知らねど あの身になりたや」という唄(後囃子)です。流れに身をゆだねて川面をゆらりゆらりと行くあのヒョウタンのように「捕らわれず,拘らず,気ままに....あのように伸びやかに生きてゆきたいものだ」というわけです。人生に対する真剣な取り組みを否定するつもりはありませんが,少し心が軽くなった相談者に洒脱で軽妙なこの唄の「乗り」のように「先のことを考え過ぎずに大きく,楽しくいきましょう」とお話することが何度かありました。

 そう言えば,学生さんと行ったブルーナ展で買い求めた「だらだらと,寝ころんで,気持ちよく...。」という例の赤目のブラック・ベアが我が研究室の壁のどこかにも貼ってあったはずです。(GP4317)