2021年2月18日 (木)

臨床心理学科における卒業研究テーマの紹介

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臨床心理学科の齋藤恵美です。

2020年12月に臨床心理学科において卒業研究発表会が開催されました。
そこで取り上げられたテーマがとても多彩なものだったので、ぜひブログ読者のみなさんにも知っていただきたいと思い、以下に紹介しますhappy01

ちなみに、本学科で「卒業研究」は必修科目(=単位をとらないと卒業できない)となっていますpencil
全学生が3年次12月から1人の教員の“ゼミ”に配属され、自分が最も興味のあるテーマで研究計画を練り、実行していきます。


まず1つ目に紹介する卒業論文のタイトルは、
大学生の発表場面における緊張・あがりと自尊感情の関連についてです。

大学に入ると、授業で何らかのテーマについて調べ・まとめて・発表するという機会が格段に増えます。大勢の前で発表するので、緊張して心臓がドキドキしたり、顔が赤くなったり、頭が真っ白になったりするといった“あがり”が生じることがありますbearing
これはきっと多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。
この“あがり”の度合いは、「自分自身を価値ある存在だと感じる感覚」すなわち自尊感情の高さによって違うのではないか?と予想し、卒業研究でアンケート調査を行いましたbook


また、ある学生の卒業論文のタイトルは、
大学生におけるファン対象の存在と主観的幸福感に関する検討でした。

みなさんは、俳優やアーティストのファンだったり、“推し”の人がいたりしませんか?
あるいは、アニメの登場人物や二次元キャラに“推しが尊い…heart02”と感じることはないでしょうか。
そういったファンや“推し”がいること自体が、本人の気持ちや生活を潤し、主観的な幸せheart感覚につながっているのではないか?と予想し、アンケート調査を行ったという研究ですmemo


他にも次のようなタイトルがあり、学生が取り上げるテーマの多彩さには毎年驚かされますflair

note音楽のテンポによるストレス軽減効果の違いについて
note夢想起頻度とパーソナリティ特性およびストレスコーピングとの関連について
note女子大学生の性格特性と結婚相手に求める要素との関連性
note大学生が場違いと感じる場面での心理状態と自尊感情との関連

このように、心理学は心や行動にまつわるテーマを幅広く扱うことのできる、とてもおもしろい学問ですshine
心理学を学ぶと、いわゆる“心理カウンセラー”の仕事だけではなく、接客業や営業といった人と関わる仕事にも役立つはずですsign01

高校生のみなさんも、日頃「なぜ?」と疑問に思う心のフシギがあったら、本学臨床心理学科の卒業研究で追究してみませんか?

Dsc02958※写真は昨年度以前に撮影したものです。

【参考になるサイト】

pc心理学キャンパスデイズ」(心理学ワールド第92号「動物との絆」)
日本心理学会の機関誌に、本学臨床心理学科の紹介が掲載されています!

pc高校生のための心理学講座YouTube版
心理学のトピックについて専門家がわかりやすく解説しています(日本心理学会の公式サイトより)。

2021年1月 6日 (水)

初のオンライン開催!「卒業研究発表会」【臨床心理学科】

臨床心理学科の齋藤恵美です。

2020年12月18日、臨床心理学科3期生の卒業研究発表会が開催されました。
今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大状況を勘案してオンライン形式による実施となりましたpc

対面ではない開催形式は初めてだったため、当初は戸惑いの声も聞かれましたが、当日は4年生49名がzoomでの口頭発表に挑みました。
2つのオンライン会場には、指導教員や他ゼミの4年生、そしてゼミ配属がこれから決まる3年生56名も参加しました。

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2020年度、特に前期は、コロナ禍により、学生は教員の指導を対面で受けることがなかなかできず、ゼミのメンバー全員で集まって討論する機会もあまり持てませんでした。
アンケートや実験によるデータ収集・分析にもとても苦労したようですdash

しかし、この困難な状況においても卒業研究に粘り強く取り組んだことで本学のディプロマポリシーである「調査と研究能力」が養われたと同時に、“withコロナ”時代における課題を知恵と工夫で解決に結びつける力が身についたのではないでしょうかconfident

発表会でオリジナリティのある研究成果を披露した4年生には大きな拍手を送りたいと思いますsign01
来年、現3年生の卒業研究発表会も期待していますshine

 

【続報ありflair
臨床心理学科4年生たちの卒業研究テーマは、今年もとても多彩なものでした。
今後の青陵ダイアリーで紹介していく予定ですので、引き続きご覧くださいbud

2020年5月12日 (火)

『助産雑誌』に本学が掲載されました

Img_03012看護学科の渡邊です。

高校生のみなさん、看護職には看護師・保健師・助産師、そして養護教諭という資格を持った職種の人たちがいます。
各職種の専門性を取り扱う専門雑誌がありますが、助産師の代表的な雑誌は毎月発行される『助産雑誌』です。
この『助産雑誌』では、「未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場」という企画のなかで、日本全国の助産師養成所を1校ずつ紹介しています。

この度、2020年4月発行の『助産雑誌』に本学の助産師課程が紹介されました。

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本学は2000年4月に開設され、当初から看護学科教育のなかで、定員15人の助産師教育を行っています。本誌に載せた在学生の声と卒業生の声から、助産師という職業の魅力がたくさん伝わると思いますので、ここに紹介します。

<在学生の声>

■私はある大学のオープンキャンパスで、分娩デモンストレーションを見て助産師という職業に魅力を感じ、助産師になりたいと思いました。分娩の他に女性のライフサイクルにも興味・関心を持っています。私は対象者の悩みに気付き、対象者に寄り添える助産師を目指しています。

■私は、安全に赤ちゃんを迎え、赤ちゃんと家族の健康と笑顔を見守り続けられる技術と知識をもった助産師になりたいです。また、世界で安全に出産や育児が行えていない国を支援したい夢があります。そのためには、授業や実習での学びの他に、人の考えや意見をよく聞き、その人の考えを大切にできる感受性と考えが持てるように努力したいです。そして、世界で活躍する助産師についても勉強し続けたいです。


<卒業生の声>

■卒後1年目:
大学では、子育て支援センターや母乳育児の支援相談室、性教育授業など様々な実習を経て、4年次に分娩介助の実習を行いました。9人の産婦さんの分娩介助を経験しましたが、人によって痛みや進行は驚くほど異なるもので、産婦さんの表情や仕草から察知しなければなりません。最初は手を添えるくらいで精一杯でしたが、徐々に慣れ、自分で考え、産婦さんの様子を見ながら声かけやケアができるようになりました。指導助産師の方と分娩介助後に毎回行う振り返りで、自分に何ができたかを一緒に考えることで、さらにケアの幅が広がりました。
家族にとって一生のうちでそう何度もない出産という場に立ち会うことができ、この世界に出たばかりの赤ちゃんの顔を1番最初に見ることのできる助産師という仕事はとても素敵な仕事だと思います。

■卒後8年目:
助産師として仕事をするようになって8年が経ちました。分娩介助や入院している妊婦さんの日常生活のケア、産後の授乳指導、外来指導、母体搬送の受け入れなどを担当しています。大学卒業後、東京都内の病院で働いたのち「新潟に戻り、助産師としてふるさとに貢献したい」と思い、新潟で働いています。自分の育った地域で新しい命が誕生する瞬間や、赤ちゃんを囲んで家族が笑顔になる姿を見ると、今までとはまた違ったよろこびを感じます。
これからさらに経験を積み、いつか災害時に活躍できる助産師になりたいと思っています。本当に困っている人を支える助産師になれるよう、何もないところでケアをする知識や思考力、こころの強さを身につけていきたいと考えています。

いかがですか?
在学生と卒業生の声から、助産師の魅力が十分に伝わったのではないでしょうか。

本学の助産師教育の魅力は、3年後期から開始し、色々な実習を経験できること、実習施設の医師や助産師、スタッフの方から丁寧な実習指導を受けられるということです。

学生のサポートも充実しています。助産選択者は、3年生と4年生に在籍しますので、先輩との交流会を設けて情報交換し、3年生は4年生から日々の学習や実習、就職等のアドバイスをもらいます。4年生は後輩に自分たちの実践や体験を話すことで、自身の成長を感じる機会になっています。
また、学生3~4人に教員1人がアドバイザーとなるアドバイザー制度があり、学生が記入した自分の成長記録をもとに学習や就職等のサポートをしています。

助産師を目指したい高校生のみなさん、ぜひ本学で一緒に学びましょう。

2020年1月14日 (火)

臨床心理学科で2019年度卒業研究発表会を開催しました

臨床心理学科の齋藤恵美です。

2019年12月18日及び20日に臨床心理学科4年生卒業研究発表会が開催されました。発表会では、昨年11月末に卒業論文を提出した4年生が一人ずつ口頭発表を行いましたpc

一人当たりの発表時間は4分と短いのですが、自分たちが苦労して行った研究の内容や成果が聴衆に伝わるようにと、さまざまな工夫が施されたプレゼンテーションでしたflair

また、来年度卒業研究に取り組む3年生も出席し、熱心に聞き入っていました。先輩のプレゼンは後輩にとって良いお手本になったようですconfidentshine

質疑応答では学生や教員から鋭い質問が飛ぶこともあり、緊張感も漂っていましたが、42名全員が発表を無事に終えることができましたsign01

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4年生は、約1年間取り組んできた「卒業研究」を通して、

  • 課題を見つける力
  • 情報やデータを集める力
  • データを整理・分析する力
  • 論理的に物事を考え表現する力

がしっかりと身に付いているはずですdash

臨床心理学科を卒業する第2期生(※)として、今後社会でその力を役立てていただけることを期待していますsign03

(※2015年4月、『看護福祉心理学部 福祉心理学科 心理カウンセリングコース』から、現在の『福祉心理学部 臨床心理学科』に組織変更があったので、今の4年生は"第2期生"となりますhappy01)

2020年1月 9日 (木)

第15回 教科発表<ファッションショー>を終えて

人間総合学科の小川です。

お陰さまで人間総合学科 第15回の教科発表<ファッションショー>を無事に終えることができました。発表した11人の晴れ舞台には、保護者をはじめ、友達、卒業生、教職員など、本当に大勢の方々にお越し頂き、最高のパフォーマンスをお見せすることができました。

学びの発表としてのはじまりは、平成元年に完成した体育館に於いて、学園祭のイベントのひとつとしてファッションショーを実施し、その後2004年の中越地震がきっかけとなり会場をホテルに移し、人間総合学科として15回、通算29回を数えます。

毎年、ステージ上できらきら輝く2年生をみて、自分たちもやりたいと1年生が履修してきます。憧れの先輩をお手本にして、後輩へと繋がってきた教科発表ですが、作品製作を通して、やればできる自分自身を発見し、潜在能力を見出すことができた尊い経験は大きな糧として、将来に生かされていくものと信じております。

今年度の教科発表をもって私自身が担当するファッションショーは最後になりますが、これまでお世話になりました方々に心より御礼を申し上げます。

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優秀な履修生に恵まれ、溢れんばかりの笑顔に包まれた幸せな時間のなかで、ファイナルステージを無事に創り上げることができましたことを幾重にも感謝申し上げます。

2019年11月25日 (月)

KINGOカレッジの学生さんとの交流【関ゼミ】

人間総合学科の関です。

11月20日(水)、新潟市中央区にある『KINGOカレッジ』の学生さんが、青陵短大の関ゼミに参加してくれました。KINGOカレッジとは、知的に障がいのある学生たちが勉強をする短大のような機関で、青陵大学からも先生方が定期的にカレッジで講義を行っていますpencil

前期には、関ゼミがカレッジにお邪魔してゲームなど様々な活動をしてきました。今回はカレッジの学生さんたちが青陵を訪れ、関ゼミの学生と活動をしましたflair

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まずはグループでインタビューをしながら自己紹介、そして学生食堂で学食体験、青陵大学についての授業や、講義室、実習室、青陵ホール、図書館を見学するキャンパスツアーなど盛りだくさんの内容であっという間に時間が過ぎてしまいました。
カレッジの学生さんたちは青陵の明るく広い校舎やお洒落な図書館をとても気に入ってくれたようですshine

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「今度はまたKINGOに遊びに来てください」と学生さんたちに言われ、関ゼミの学生たちも「行きたい!」と盛り上がっていました。最後はお互い別れを惜しみつつ、カレッジのみなさんをお送りしました。

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KINGOカレッジのみなさんもまた青陵に遊びに来てくださいねconfident

2019年10月18日 (金)

臨床心理学科が宿泊研修に行ってきました!

臨床心理学科教員の齋藤恵美です。

臨床心理学科では、9月17日~18日に、新潟市中央区のゆいぽーと(新潟市芸術創造村・国際青少年センター)にて『宿泊研修』を行ないました。

泊りこみでカウンセリングの演習を集中的に行なうこの授業は、本学科カリキュラムにおける特色の1つです。臨床心理学科の2年生51名と3年生5名、そして教員11名が参加しました。

各セッションを通して学生たちが学んだことについて、レポートを一部引用(※吹き出し内のコメント)しながら紹介します。


セッションI
二人組を作り、一方が話し手、もう一方が聞き手となり、数分間の会話をしました。

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セッションII
午後からは西海岸公園でブラインド・ウォークを行いました。
ペアのうち一人が目隠しをし、もう一人は見守り手となり、緑の木々の中を歩く体験をしました。

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【セッションIII】
次のプログラムは、同じ立場にある仲間どうしによって行われる「ピア・カウンセリング」です。話し手と聴く手に分かれ、25分間のカウンセリングを行いました。

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【セッションIV】
最後のプログラムは、1グループ10名前後で行う「紙粘土のワーク」です。

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【全体を通して】

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1日目の夜には、教員とのフリートーキングもありました。公認心理師・臨床心理士の仕事についてのお話は特に、卒業後の進路を考える良いきっかけになったようです。

この宿泊研修の体験を土台に、これから臨床心理学の学びをいっそう深めてほしいと思います。

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2019年10月15日 (火)

阿賀町で保育実践演習のフィールドワークを行いました

社会福祉学科の齊藤勇紀です。

社会福祉学科子ども発達サポートコース4年の学生が、阿賀町でのフィールドワークを行いました。少子高齢化・地域福祉・子育て支援・地域における現代的課題について学ぶことが目的です。「保育実践演習」という授業は、4年間で身に付けた保育者としての資質・能力を培う「学びの軌跡の集大成」です。

子どもの育ちは、環境や文化によって異なります。
初日は、阿賀町の保育所を見学し、保育を観察させてもらいました。
環境や文化の違いによって子どもの育ち、保育内容が異なることを学びました。

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子どもたちは虫、植物に自然と触れます。作られた環境ではなく、身近にある自然が子どもたちの成長を支えていることを実感しました。

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次に、阿賀町における福祉行政、子育て支援、地域における現代的課題(ESD-SDGs)についての講義を受け、未来の子どもたちの教育を考えました。新しい時代に、我々はどのような専門性を身に付ければよいのでしょうか。そのヒントが、ここ阿賀町で発見できたかもしれません。

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2日目は、グループ討論等による分析、考察、検討を行うことを通して保育者としての対応や判断方法等についての学びを深めました。広い視点から、問題解決のための焦点化をはかり、大学でさらに考察をしていきます。

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阿賀町における講義と演習を通して、子ども発達サポートコース学生の視点の鋭さ、課題解決に対する柔軟性が育っていることが確認できました。社会福祉学科で学んだ彼らだからこそ、社会が抱える課題に対処できる対人援助職になれるのだと確信しました。

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2019年1月28日 (月)

卒業研究とは?

前回、臨床心理学科で『卒業研究発表会』が開催されたとの記事を
お届けしましたが、そもそも「卒業研究」とはどういうものなので
しょうか???

今回は、インタビュー形式にて解説いたしますkaraoke


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以上、臨床心理学科の「卒業研究とは?」についてのお話でしたconfident

それでは次回、実際に卒業研究を実施した学生の感想をお届けいたしますpen
どうぞお楽しみにnote

2019年1月16日 (水)

臨床心理学科で卒業研究発表会を開催しました

臨床心理学科の齋藤恵美です。

2018年12月19日及び21日に
臨床心理学科4年生卒業研究発表会が開催されました。
今年は臨床心理学科のカリキュラムができてshine初めてshineの発表会です。

4年生は約1年間に渡って、

one 多くの文献を読んで研究計画を練り、
two 調査や実験でデータを集めて分析し、
three 心理学的な観点から考察し、
four 一つの論文に仕上げる

ことを各ゼミで熱心に取り組んできました。

就職活動や大学院入試の勉強といった様々な課題と両立し、苦労を重ねながら完成させた卒論。
プレゼンテーションと質疑応答では、方法や仮説について等活発な議論が行なわれました。

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発表会に出席した3年生は、真剣な面持ちで先輩の発表に耳earを傾けていました。
ちょうどゼミ配属が決まったばかりなので、これから自分がどのようなテーマで進めたらよいかの参考にしているようです。

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卒業論文は、学生が1年次から積み上げてきた学修成果の集大成です。
発表会は、それを同級生や後輩に伝える貴重な機会となりました。

そして3月には、臨床心理学科第1期生としてめでたく卒業を迎えますcherryblossom
(卒業に必要な単位が揃っていれば・・・)
その前に社会福祉士の国家試験を控えている学生も多いですが、残り少ない学生生活を是非充実した時間にしてもらいたいと思いますconfident