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2009年5月

2009年5月20日 (水)

戴帽式

新潟青陵大学看護学科の真壁あさみです。

 去る5月9日土曜日に本学看護学科第9回目の戴帽式が執り行われた。戴帽式の起源は1830年代にまでもさかのぼるらしい。奉仕活動をはじめる前の準備と決意の現れだったようである。

 今年はナースキャップが現在病院でほとんど使われていないことなどから、ナースキャップを頭に戴く「戴帽」をやめてろうそくに灯火をもらう「継灯」を中心としてはどうかと学生たちに投げかけた。しかし、却下。みんなナースキャップをもらいたいようだった(一部の学生は式が終わった後、キャップを返そうとしていたが、「これはみんなにあげたのよ。」と教員から説明されていた)。リハーサルの時、初めの学生がキャップを頭にのせてもらったとき「かわい~!」とみんなから声が上がった。「かわいい」というのはつまり、「ステキだ」「きれいだ」「良い」「欲しい」など総じてポジティブな反応の集約されたことばである。学科会議でも男性の教員から「ボクはやっぱりキャップっていいとおもうけどね」という発言があった。ナースがキャップを戴いて働いた長年の間に、ナースキャップのいいイメージがみんなの頭に焼き付いたのかもしれない。

 自分自身の戴帽式はというと、カトリックの学校だったこともあり、ナースキャップは今回学生がもらったような、軽い、かわいい物ではなく、カトリックのシスターのベールを肩の辺りで切って、ばりばりにのりで固めたようなもので、髪の毛がすっぽりと中に入り、前髪も学生のうちは出してはいけないことになっていた。両側に頭の幅よりも広く突き出ているので、それを忘れていると狭いところに頭をつっこんだ時にキャップがひっかかり、ピンで留めたところが引っ張られて痛い思いをすることになる。普通の「かわいい」キャップを私たちは「ちりとりキャップ」と呼び、憧れていた。

 そんな懐かしい思いを重ね合わせながら、戴帽式に参列した。ひとりひとりが掲げた誓いと、キャンドルに浮かび上がる表情にひたむきな思いを感じ、これからいろいろ、ほんとうにいろいろあると思うけど、くじけずがんばって!と心の中でエールを送った。

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