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2013年10月17日 (木)

第3回ボランティアトークが開催されました

こんにちは、学生ボランティアコーディネーター2年の渡辺ですhappy01
10月10日(木)、第3回ボランティアトークが開催されたので、ご報告します。

今回の講師は…病棟保育士中野朋子さんでしたshine

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『病棟保育士』とは…
病院に勤務する保育士さんのことです。入院している子どもに対して、食事や排泄の世話、着替えなどの通常の保育業務を行うほか、症状が重い子どもの場合には睡眠など静養の確保をします。症状が軽い子どもには教育や軽い運動、あるいは一緒に遊ぶなど、生活面をサポートします。直接治療に携わらないため、小さな患児にとっては安心できる存在として重要な役割を担っています。(参考リンク:進路発見ラボ

中野さんは、保育士や手話通訳のお仕事を経験されたのち、3年間新潟大学病院小児病棟の病棟保育士として勤務されていました。今現在は、病児デイサービス施設保育士として勤務されています。今回は、新大病院で病棟保育士をされていたときの経験をもとにお話ししていただきました。

当日、会場にはなんと59名の学生や先生方が来てくださいましたsign01
多くは幼児教育学科、子ども発達サポートコースの学生でしたが、福祉心理学科や看護学科の学生も来てくださいました。

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まず、小児病棟に入院する子どもたちについて詳しく教えてくださいました。小児病棟には、病気のためなかなか病室から出ることができない子どもが多いそうです。乳児から青年まで年齢がバラバラであるうえに、病気と戦う子どもたちとどう接したらよいのか中野さんは悩み、最初は大変だったそうです。しかし、ふつうの子たちとまったく変わらず、美味しいお菓子が食べたかったり、外で思いっきり遊びたい子ばかりなのだそうです。

中野さんは制限がある病院の中でも、どうやって子どもたちを楽しませればいいのか、いろいろな工夫を教えてくださいました。
例えば、講義の中では、なかなか外に出れない子どものために、「病院に雨を降らせよう!」という遊びをしたことを再現してくださいました。
子どもに画用紙で切った傘や雨に絵を描いてもらい、壁に貼っていくそうですrain
学生も参加させていただきましたhappy01

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また、治療を嫌がる子どもには、人形を使って治療を疑似体験させると良いということがわかりました。例えば中野さんは、酸素マスクによる吸入を嫌がるA君に、名前をつけた熊の人形をお友達として渡したそうです。(中野さんは)その人形に吸入をさせるフリをし、人形が「ぼく吸入がんばるよ!」と言っているようにA君に見せたそうです。そうしたら、子どもさんは「〇〇(人形)も頑張っているから、ぼくも吸入がんばる!」と言い、それから泣かずに吸入を行うことができるようになったそうです。

中野さんの一つ一つの経験談を聞いて、私は、子どもたちは中野さんのことをお母さんのような友達のような安心できる存在だと心から思っているんだろうなと感じました。
中野さんは治療をしないからという理由もあるかもしれませんが、中野さんが子どもと同じ視線に立って歩み寄るからこそ、子どもたちは中野さんに心を開いているのだと思いました。

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中野さんの講演後は、3人の学生から質問が出ました。
「遊びのネタに困ったことはありませんか?」「チャイルド・ライフ・スペシャリストとは?」など、とても興味深い質問ばかりで、どの学生も最後まで真剣に聞いていました!

まだ幼い子どもたちにとって、治療や長期の入院生活は酷なものだと思います。だからこそ、病棟保育士さんのような、子どもと同じ視線で子どもの気持ちを察してくれる人が必要だと思いました。しかし、新潟にはまだ病棟保育士は数人しか採用されていない現状があるそうです。小児病棟に入院する子どもたちがより子供らしく生活できるように、もっと病棟保育士さんの数を増やしてほしいと思いました!bearing

講師の中野さん、貴重なお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございました!!
そして今回来てくださった学生・先生方のみなさんもありがとうございました!
ぜひこれからの就職活動や、病院ボランティアの参考にしてくださいheart01

では、ぜひまた次回のボラトークにご期待くださいhappy02